今回から、
平成3年度の教科書から
新しく加わった文法事項について、できるだけ簡潔に解説します。
まず最初は仮定法についてです。
仮定法と言えば…
👉何となく英語の「仮定法」と言えば、
if 「もし〜ならば」という単語を使う表現でしょう…..
と思う人がほとんどですが、
この部分で、既に「ある勘違い」が起きています。
– if には、「2つの使い方」があるのです。
知っていましたか?
if には大きく – 2つの使い方がある
① If it rains tomorrow, we won’t go fishing.
「もし明日雨なら、私たちは魚釣りに行かないだろう。」
② If I had a lot of money, I would buy a new car.
「もしたくさんのお金を持っていたらな、新しい車を買っただろうに。」
👉この①と②の文の大きな違いは、
「現実」との関わり方です。
①では…
・「現実」に、明日の「魚釣り」の計画を立てていて、
「明日の天気」に応じた可能性を述べています。
👉「現実」と密接な関係があり、
そこからの「可能性」を表現しています。
②では…
・日本語の最後で「〜だろうに」とあることから、
主語の「私」は、「現実」には「お金をたくさん持っていない」ので、
「新しい車も買えない」のです。
👉「現実」とは違うことを「仮定」して、
その「仮定」に基づくことを「予測」しているのです。
このように…
①も②も「もし〜ならば」だが、「現実」との関係が違う
👉① If it rains tomorrow, we won’t go fishing.
– この文は、
「現実」に基づいての「条件」を表現する文
👉② If I had a lot of money, I would buy a new car.
– この文は、
「現実と違うこと」を「仮定」した文で、
こちらの文を英語では、「仮定法」または「仮定」の文と呼びます。
2つの if の使い方
👉①と②の使い方の違いを表にすると次のようになります。
文 | 何の文 | 現実との関連 | if 節の動詞 | 主節の助動詞 | 意味 |
① | 条件 | 基づく条件 | 現在形 | will や can | もし〜なら、…でしょう。 |
② | 仮定法 | 現実と違う | 過去形 | would や could | もし〜なら、…だろうに。 |
※ if節、主節とは以下の部分を指します。①の例文を使い、説明します。
① If it rains tomorrow, we won’t go fishing.
▶︎ if節とは、if から始まる文のこと – if it rains tomorrow
▶︎ 主節とは、if の後に続く「主たる文」のこと – we wont’ go fishing
今回は、
復習を兼ねて、条件を表す if について確認しましょう。
条件を表す if
👉「条件を表す if」については、
以前の教科書でも扱われていたので、覚えている人も多いかも
しれませんが、チェックします。
a. If you are hungry, I’ll cook breakfast right now.
▶︎もしあなたが空腹なら、すぐに私が朝食を作りましょう。
👉「あなた」の「今の様子」から見て、
「空腹なら」と条件を示しています。
b. If this food smells bad, don’t eat it.
▶︎この食べ物が嫌な匂いがするなら、食べないで。
👉目の前にある「食べ物」を指して、
「匂いがするなら」と条件を示して、話しています。
c. What will you do if it’s rainy tomorrow?
▶︎明日雨ならあなたは何をするつもりでしょうか。
👉「明日の予定」が何かあって、それに対して
「もし雨なら」と条件を示して、どうするつもりか聞いています。
d. If you have time, let’s play a video game together.
▶︎もし時間があるなら、一緒にテレビゲームをしましょう。
👉目の前にいる「あなた」に対して、
「時間があるなら」と条件を示して、ゲームを誘っています。
仮定法とは違う「条件」を表す if
👉このように、
「現実」との関連性をもって、
「もし〜するならば」と表現する if を「条件」を表す if と言います。
(仮定法 の if と違います)
▶︎表で特徴をまとめると次のようになります。
【条件を表す if の文- もし〜ならば …..】
現実との関連 | if 節の動詞の形 | 主節で使う助動詞 |
密接な関係あり | 現在形を用いる | will, can を用いることが多い |
🔴次回は、
「仮定法」での if の使い方を解説します。
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